ガンで父が亡くなるまで。・・・その11

2011.03.18 Friday

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    それから3日後父は死んだ。私は会社をほうり投げていたので、その日はアパートに帰っていた。医者からは「あと1週間はもちそうだ。」と聞いていたので、その間にやっておかなければいけない様々な仕事を片付けておこうと思っていた。夜なかなか寝付けない私は、結構酒を飲んでいた。2時ぐらいだろうか、やっと眠りにつく事ができた。そして朝の5時ごろ電話が母親からあった。「お父さんがもうダメ」ということだった。何でも母親は4時前から私の携帯に何度も電話をかけたらしい。しかし、そうれまでの精神的ストレスからか、なかなか携帯の音に気が付かなかったようだ。それから、高速道路を吹っ飛ばして病院に向かった。しかし、間に合わなかった。

    無念だった。

    しかし、私はその当日の夕方最後に父と約束をした。「世の中の役に立つものを売りたいんだ」それが父と交わした最後の約束だった。そのときわずかながらの声で「そうかがんばれ」それが父と私の最後に交わした言葉だった。
    そこに到着すると、にこやかな父の顔があった。あの苦しそうに悶えていた顔が一変していた。私はなんだか、心が晴れやかな気分になった。

    ほんとうによくがんばりました。

    もうこれからは、辛い思いをしなくてすむね。・・

    そう思うと、自然に涙があふれてきた。
    ガンてそういうものなのか。・・・こんなにも人を苦しめるのか。・本当に実感した。


    自分も将来必ずガンになるだろう。・・

    そのとき自分がそう思った。

    ここにリンクを貼っておく。何故私がそう思ったのか、それが今まで長く文章を書いてきた理由である。・・・


    http://nihon-yamaninjin.jp/